2012年01月15日

BABOKで要件定義はうまくいくか?

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1.システム開発の38%は要件定義で失敗する



システム開発会社は情報システム構築の専門集団で、長い経験に基づく高い技術力を持っています。

にもかかわらず、プロジェクトが失敗し、「使えない」システムができあがってしまうのは何故なのでしょうか?



JUASの調査によると、プロジェクトが遅延する理由の38%が要件定義にあるようです。

確かにシステム開発会社は優れた技術力を持っているかもしれませんが、そもそも要件定義がうまく出来ていなければ、目的に沿った品質の高いシステムをつくることなど出来ません。

そして、システム開発会社は往々にして業務知識不足であり、顧客企業がシステム導入に至った経緯や課題を整理し、目的を明らかにすることも苦手な場合が多いのです。

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2.ビジネスアナリシスで「何故」「何」を追求する



こうした問題を解消するために存在するのが、より根本的な「何故」「何」を追求し、関係者感の共通認識を構築する超上流領域である「ビジネスアナリシス(BA)」です。

ビジネスアナリシスは、対象組織が抱える問題・課題を整理し、理想とする業務像への要求を明確化し、それらに基づく解決策を導き出すためのあらゆる活動を行います。



3.BABOKだけでは不十分?



BAの重要性と有用性を広め、その知識を体系だてて共有するために生まれたのがBABOKです。

本書ではその基本を学ぶことが出来ます。

さらっと読んでの感想は、これなら確かに経営戦略や中長期計画をシステム企画に落とす上では有効だと思いました。

しかし、これで「使えるシステム」が出来上がるかといえばそうとも言い切れません。



例えば製造業では、きちんと手順化されていない、特定の人しか知らないノウハウが依然としてあるものです。

その人がどういう情報をもとに、どういう判断でその作業を行っているのかを表面化出来なければ、システムに落とすことはできません。

ではその人に聞けばいいという話なのですが、こういった職人気質の人は必ずしも人に教えるのが上手いとは限りません。

加えてその業務の専門用語が頻繁に会話の中で飛び交うようだと、業務の専門家ではない情報システム側の人間では太刀打ち出来ません。



こういう人達の要件を上手く引き出すには、ビジネスの用語を使っていてはダメで、その業務の用語を使えなければ、つまりその業務に精通していなければならない。

今不足しているのは、「システムの頭」と「業務の頭」の両方を持ち、間を取り持つことが出来る人達なのかもしれません。



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posted by 河村 拓 at 22:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 問題解決に効くネタ
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